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少年の頃、ロバート・ハリスは大好きだった外国文学の本を手に入れるために、何軒もの本屋を探し歩いた。
「欲しい本が全て揃っているブックショップがあったらいいのに。サロンみたいに、多くの作家や詩人が集まる“溜まり場”だったら、何て最高だろう」夢はブックショップをオープンすることだった。
小さな頃に思い描いた、海の向こう側。本の中には異国の街や景色、繰り広げられる人間模様が描かれていた。日本とアメリカの文化が行き来するヨコハマで育ったロバート・ハリスは、ためらうことなく、自分の足で見に行くことにした。
ただひたすら、多くの国を旅した。途中、微笑の島・バリ島で一年も過ごしてしまった。
「ここに一生いるわけにはいかない。旅を続けなければ」
再開するには金が必要だった。英語圏なら何とかなるだろう、自分を押し出すように東南アジアを後にした。仕事をしてしばらくしたら旅に出ようと、砂漠がある大陸、都市がある国・オーストラリアに向かった。
どうせ働くなら好きな本が並んでいる本屋がいいと、雇われの身、一店員として、働き始めた。サラリーマン達と一緒に、電車通
勤する毎日が続いた。朝、オフィスに着いて、本の在庫チェック、ランチに行って、また仕事。一日が過ぎ、一週間が終わる。週末、ディスコやバーで遊んでは訪れる、新たな一週間。 「いったい何をしているんだろう。トウキョウにいても変わらない生活だ。夢があったじゃないか」
知らず知らずのうちに、都会に流されていた自分がいた。辞表を出して次の行動に移した。 |